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医院ブログ

2025.11.06

洗口液による歯周炎再発予防の新知見!?

こんにちは。
千葉県市川市にある三浦歯科医院の院長、三浦靖です。
今回は、スペイン歯周病学会(SEPA)が発表した最新の報告書『Principles for oral health』から、洗口液の効果とその臨床的な活用についてご紹介します。

洗口液の役割と基本的な考え方

この報告書は、欧州を中心とした歯周病専門家14名によってまとめられ、殺菌作用を持つ洗口液が歯周炎の管理と再発予防にどのように役立つかを整理したものです。
結論として、洗口液はブラッシングやフロスなどの機械的な清掃を補助するものであり、代わりになるものではないと強調されています。
つまり、「正しく歯を磨いたうえで、補助的に取り入れることでより効果を発揮する」という位置づけです。

効果が期待できる患者様の特徴

特に洗口液の効果が高いとされるのは以下のようなケースです。

・歯垢は少ないのに歯ぐきの炎症が強い方
・歯並びが重なって磨きにくい方や、被せ物・ブリッジがある方
・インプラントを装着している方
・手先の不自由さなどから丁寧にブラッシングできない方
・糖尿病や免疫疾患など、全身疾患を持つ方

これらの患者様においては、洗口液の補助的な使用によって炎症の軽減やプラークの減少が期待できます。一方で、幼児、妊婦・授乳中の方、口腔乾燥症や粘膜疾患をお持ちの方では慎重な判断が必要です。

有効成分と注意点

報告書では、国際的ガイドラインに基づき、以下の成分を有効としています。

・エッセンシャルオイル(EO)
・クロルヘキシジン(CHX:0.10%以上)
・塩化セチルピリジニウム(CPC:0.05%以上)

ただし、副作用として着色や味覚変化、粘膜刺激などが報告されています。そのため、使用にあたっては歯科医師の指導のもとで、目的や体質に応じた選択が大切です。

歯周治療の各段階での効果

報告書では、歯周治療のステップごとに洗口液の役割が示されています。

・STEP1:歯周基本治療
ブラッシングと併用することで炎症を軽減。
・STEP2:非外科治療
CHX洗口液を短期間使用することで、出血や歯周ポケットの改善をサポート。
・STEP3:外科治療後
ブラッシング制限期において創傷治癒を促し、患者様の快適性を高める。

歯周病安定期治療(SPT)での再発予防

特に注目されるのが、治療後の歯周病安定期治療(SPT)での役割です。
定期メインテナンス中の患者様で、プラークが少なくても歯ぐきからの出血が10%以上ある場合、洗口液を併用することで炎症の指標がさらに改善し、再発リスクを抑えられるとされています。
ただし、洗口液そのものが歯周炎の発症を直接防ぐわけではなく、歯肉炎のコントロールを通じて間接的に効果を発揮する点が強調されています。

三浦歯科医院での取り組み

当院では、この国際的な知見を臨床に活かし、定期検診で患者様ごとのリスクを評価した上で、必要に応じて洗口液の使用を推奨しています。
例えば、噛み合わせの影響でプラークが溜まりやすい部位がある患者様に、ブラッシング指導とあわせて適切な洗口液をお伝えし、口腔全体の健康を守る工夫をしています。
私たちの使命は「口腔から全身の健康を守ること」。歯周炎は糖尿病や心疾患など全身疾患とも関連するため、単なるお口の問題にとどまりません。

まとめ

洗口液は、正しい歯みがきやフロスを補助し、特定の状況では歯周炎の再発予防に役立ちます。
しかし、万能ではなく、副作用や適応の限界もあるため、歯科医師の判断のもとでの使用が重要です。
当院では、ハビットプロと呼ばれる歯科医院専売の洗口液を販売しております。
ハビットプロは市販品では殺菌ができない原因菌まで殺菌でき、歯茎の腫れや炎症、出血を防ぐ効果があります。
「最近歯ぐきの腫れや出血が気になる」「歯周病の再発を防ぎたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
スタッフ一同笑顔で皆様をお待ちしております。

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