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医院ブログ

2024.12.19

電子タバコは虫歯のリスクを高める

皆さん、こんにちは。
千葉県市川市の歯医者、三浦歯科医院の院長、三浦靖です。

突然ですが皆さんはタバコを吸っていますか?

タバコを吸う方は年々減ってきていますが、その分電子タバコを吸う方が増えてきていると言われています。
そこで今回は電子タバコやべイプと呼ばれる製品が虫歯リスクに与える影響についての興味深い研究をご紹介します。歯科医療において虫歯や歯周病のリスクを正確に把握することは、患者様の口腔健康を守るために非常に重要になってきます。この研究によると電子タバコの使用者は使用しない人と比較して、虫歯リスクが大幅に高い傾向があることが明らかになりました。

電子タバコと虫歯リスク

電子タバコやベイプは従来の紙巻きタバコよりも「害が少ない」とされ、近年若年層を中心に普及しています。しかし従来のタバコと同様に、口腔内に及ぼす悪影響が懸念されています。今回紹介する研究では電子タバコ使用者と非使用者を比較し、虫歯リスクにどのような違いがあるのかを調査しました。その結果電子タバコ使用者は虫歯リスクが高いカテゴリーに分類される割合が非常に高いことがわかりました。

研究結果

この研究はアメリカの歯科大学クリニックに通う13,098名の患者様のデータをもとに行われました。対象期間は2019年から2022年にかけてで、カルテの記録を通じて電子タバコの使用有無と虫歯リスクのレベルの関係が解析されました。その結果電子タバコを使用しないグループの虫歯リスク分布は、低リスク14.5%、中リスク25.9%、高リスク59.6%でした。一方電子タバコを使用するグループでは、低リスクがわずか6.6%、中リスクが14.3%、高リスクが79.1%とリスクの高い割合が増加していました。これにより電子タバコの使用が虫歯リスクを大幅に高める可能性が示唆されています。

なぜ電子タバコが虫歯リスクを高めるの?

電子タバコの使用が虫歯リスクに与える影響には、いくつかの要因が考えられます。まず電子タバコの蒸気には高濃度の糖分が含まれることが多く、これが口腔内の酸性度を高め、歯を脱灰しやすくする可能性があります。また電子タバコの蒸気に含まれる成分が唾液の分泌量やその質に影響を与え、自然な口腔内の自浄作用が低下することが考えられます。さらに蒸気が歯の表面に付着しやすく、虫歯菌が増殖しやすい環境を作り出してしまうことも、リスク上昇の一因として考えられます。

虫歯予防と電子タバコ使用のリスク管理

今回の研究結果を踏まえて、電子タバコの使用が患者様の口腔健康に及ぼす影響を十分に考慮する必要があります。特に電子タバコやベイプの使用を習慣にしている方には、適切な予防措置を講じることがとても重要です。その予防措置を紹介します。

1. 日々のセルフケア
電子タバコを使用される方は、使用後の歯磨きやうがいなどを徹底することで虫歯リスクを軽減することが期待されます。口腔内に付着した糖分を除去し、清潔な状態を保つことが大切です。

2. フッ素入り歯磨き粉の使用
電子タバコ使用者には、フッ素配合の歯磨き粉を使用することで、歯の表面を強化し、脱灰を防ぐことが推奨されます。フッ素は歯を強くし虫歯菌からの酸攻撃に対する抵抗力を高めてくれます。

3. 定期検診
虫歯リスクが高まる傾向にあるため、3ヶ月に一度の定期検診で虫歯や歯周病のチェックを行いましょう。特に電子タバコを使用される方は、早期発見・早期治療が重要です。

まとめ

電子タバコは一見従来のタバコに比べて害が少ないように感じるかもしれませんが、口腔健康の観点からは決して安全とは言えないことがわかってきました。今回の研究は、電子タバコの使用が虫歯リスクを高めることを示すものであり、口腔内の健康を守るためには、電子タバコのリスクを十分に理解したうえで適切な対策を講じることが必要です。
患者様が健康な口腔環境を維持できるよう、当院では一人ひとりに合わせた予防指導とリスク管理を行っています。お口の中の悩みやご不明な点があれば、ぜひお気軽にご相談ください。スタッフ一同笑顔で皆様をお待ちしております。

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