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医院ブログ

2026.02.10

歯と脳の関係が明らかに──歯周病とむし歯が脳卒中リスクを高める可能性

こんにちは。
千葉県市川市の三浦歯科医院院長の三浦靖です。

今回は、2025年10月22日に米国神経学会誌『Neurology Open Access』に掲載された重要な研究をご紹介します。
タイトルは「Combined Influence of Dental Caries and Periodontal Disease on Ischemic Stroke Risk」(むし歯と歯周病が虚血性脳卒中リスクに与える影響)で、歯と全身疾患の関連を示す内容です。

なんで歯の健康が脳の病気に関係するの?

これまでの研究で、歯周病は心臓病、糖尿病、認知機能障害など全身疾患と関連があることが報告されていました。
口腔内の慢性炎症が体内の血管や免疫応答に影響を与えるためと考えられてきましたが、今回の研究は「むし歯+歯周病」という複数の口腔疾患の共存が、将来の脳卒中リスクにどう影響するかを大規模データで検討したものです。
この研究は、米国の大規模疫学研究「Atherosclerosis Risk in Communities(ARIC)」の参加者約6,000人(平均63歳)を対象に、歯科健診データと脳卒中発症歴を追跡したものです。
参加者は以下の3群に分けられました。

・良好な口腔健康群
・歯周病のみの群
・歯周病+むし歯併存群

そしてその参加者を約20年間追跡し、虚血性脳卒中や心臓・血管の重大な病気(心筋梗塞、致命的な心疾患、脳卒中)の発生を調べました。

口腔疾患が脳卒中リスクを高める

長期追跡の結果、以下のような傾向が明らかになりました。

・良好な口腔健康群では約4%が脳卒中(虚血性)を発症
・歯周病のみ群では約7%が発症
・歯周病+むし歯群では約10%が発症

統計解析で調整した結果、歯周病とむし歯の両方を有する人は、良好な口腔健康者と比較して脳卒中リスクが約1.86倍(86%増)高いことが示されました。
さらに心臓・血管の重大な病気(脳卒中、心筋梗塞など)でも、併存群は36%リスクが上昇していました。
これは単に歯ぐきの病気だけではなく、むし歯という別の慢性炎症状態が加わることで、全身への影響が累積しやすい可能性を示したものと考えられます。

口腔ケアは命に関わる予防医療

この研究は因果関係を証明するものではありませんが、口腔内の健康状態が脳と心臓の病気のリスクと関連している可能性を具体的に示したものです。
当院が日頃から皆様にご提案している定期検診は、ただ単に虫歯や歯周病の早期発見のためだけではありません。
慢性炎症を減らし口腔環境を安定させることで、炎症性リスクを下げ、全身の健康を守ることに繋がってきます。

実践すべき日常ケア

研究結果から、次の点が重要なポイントになってきます。

1. 定期的な歯科検診
定期的に歯科で検査することで、歯周病やむし歯の早期発見が可能になります。

2. 毎日の歯磨き
丁寧なブラッシング、歯間清掃、そして必要に応じて洗口などを習慣化することが、炎症の蓄積を防ぎます。

3. 噛み合わせの評価
噛み合わせの不均衡は清掃不良を招き、慢性炎症の温床となることがあります。

まとめ

今回の報告は、口腔疾患が単なる歯や歯ぐきの問題ではなく、脳卒中や心血管疾患リスクと関連する可能性があることを示唆しています。
「定期検診で健康を守る」ことは、単に歯を失わないためだけでなく、将来の重大な病気のリスクを下げる可能性があるという観点からも極めて重要になってきます。
自分自身のお口の状態が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。
スタッフ一同、笑顔で皆様をお待ちしております。

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