歯医者の詰め物・被せ物って？
皆さん、こんにちは。
千葉県市川市の歯医者、三浦歯科医院の院長、三浦靖です。
10月も後半に入り、やっと秋らしい気候になってきました。
三浦歯科医院では患者様と診療について話し合いながら進めていくのですが、その中でこのようなお話がよく出てきます。
「何の相談もなく銀歯を入れられたんです」
虫歯ができてしまい歯の治療をすると、歯を削ることになり、削った歯は元に戻ることはありません。
その代わりに歯の詰め物、被せ物を作って歯の代わりに入れるのですが、今までの歯医者では相談もなく勝手に保険の銀歯を入れる事があったのです。
実は歯医者で使われている詰め物・被せ物には多くの素材があり、それぞれメリット・デメリットが存在します。
今回はその素材とそのメリット・デメリットを紹介していきます。
銀歯
保険診療で多く使われている素材です。
金銀パラジウム合金を使用しており、メリットとしては保険診療なので負担額は少なくすることができることと、金属を使用しているため、強い力がかかる部位にも使用することが可能です。
しかしデメリットがとても大きく、銀イオンが溶け出すため金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
また見た目も銀で目立ってしまい、時間が立つと劣化してしまい、歯や歯茎の変色も起こってしまいます。
これらのことから、日本以外ではほぼ使われることがない素材となっています。
コンポジットレジン
こちらも保険診療で使われている素材です。
光で固まるプラスチックを使用しており、メリットとしては少ない回数で治療が終わること、見た目が白いことです。
デメリットはプラスチックを使用しているため、水分を吸収することでの変色、また強度も低いため小さい虫歯でしか使用することができず、経年劣化で割れてしまうことがあります。
CAD/CAM
近年使用し始められている保険診療で使われる素材です。
強化プラスティックにセラミックの粒子を混ぜ込んだ素材で、ブロックから削り出して作っていきます。
メリットは見た目が白いことと保険診療のため負担額を少なくすることができます。
デメリットはプラスチックなので水分を吸収することでの変色、強度も低いため割れてしまうことがあります。
また素材上の理由で歯に接着しづらく、虫歯がなくても外れてしまうことがあります。
金歯
ここからは自由診療で使われている素材です。
三浦歯科医院では金合金(金80%)、白金加金（金と白金で、ほぼ100%）の2種類を使用しており、メリットは歯科素材で使われている詰め物・被せ物の中では一番歯に適合しており、虫歯の再発がしづらく経年劣化も少なく力のかかる部位でも使用することが可能です。
デメリットとしては自由診療なので負担額が10割ということと、金を使用しているため目立ってしまいます。
グラディア
こちらも自由診療で使われている素材です。
超硬質レジンにセラミックの粒子を混ぜ込んだ素材で、三浦歯科医院では詰め物の際一日で終わる充填法と、型取りをして後日セットをする2種類があります。
メリットは見た目が綺麗で治療の部位が解りづらくなっていることとセラミックやジルコニアに比べて安価で入れることができます。
デメリットとしては自由診療なので負担額が10割ということ、レジンによる着色が出る場合があり、超硬質レジンでもやはり割れてしまうリスクは出てきてしまいます。
そのため、被せ物の際には金歯の上にグラディアを貼り付けて製作をしていきます。
メタルボンド
こちらも自由診療で使われている素材で、被せ物のみでの製作です。
セミプレート、もしくは白金加金の上にポーセレンというセラミックを貼り付けて製作していきます。
メリットはセラミックを使用しているので非常に綺麗に制作することができ変色もありません。
デメリットとしては自由診療なので負担額が10割ということと、金属とセラミックを使用しているためかみ合わせ次第ではセラミックが剥がれてしまうことがあります。
セラミック
こちらも自由診療で使われている素材です。
e-maxと呼ばれるガラスセラミックを使用しており、メリットは自然の歯と遜色ないレベルの詰め物・被せ物を製作することができます。
デメリットとしては自由診療なので負担額が10割ということと、ガラスセラミックなのでかみ合わせ次第では割れてしまう可能性があります。
ジルコニア
こちらも自由診療で使われている素材で、近年多くの歯科医院で使われている素材です。
人工ダイヤモンドと呼ばれる二酸化ジルコニウムという素材を使用しており、メリットは強度が非常に高く、白い歯の中では一番強い素材になっています。
デメリットとしては自由診療なので負担額が10割ということと、光を通さないので自然の歯よりも白くなってしまいます。
まとめ
詰め物・被せ物には多くの種類があり、患者様の目指す診療によって選ぶ素材も変わってきます。
三浦歯科医院では患者様と医院の間に入り診療を進めていくトリートメントコーディネーターが所属しております。
気になったことなど相談しながら診療を進めていくことができますので、気軽にご相談してください。
スタッフ一同笑顔で皆様をお待ちしております。
