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医院ブログ

2024.08.08

噛み合わせが悪いと歯を失う!?

皆さん、こんにちは。
千葉県市川市の歯医者、三浦歯科医院の院長、三浦靖です。

三浦歯科医院では噛み合わせに注目して診療を行っており、噛み合わせ一つで身体のパフォーマンスだけではなく、健康状態にも影響を与えてきます。
そんな中、先日大阪大学が興味深い研究を発表していました。
その内容は、大阪大学歯学部大学院歯学研究科が発表した『奥歯の噛み合わせ悪化で歯の喪失リスクが6倍に(英語タイトル:Association between posterior occlusal support and tooth loss in a population-based cohort: The OHSAKA study)』という研究を国際科学誌『Journal of Dentistiy』にて2024年6月25日に公開し発表しました。

1.どのような研究?

この研究は大阪大学歯学部の有床義歯補綴学・高齢者歯科学講座の豆野智昭助教、渡邉一典教授、大阪大学キャンパスライフ健康支援・相談センターの山本陵平教授らの研究グループが大阪府の後期高齢者医療広域連合と大阪府歯科医師会の協力の元、大阪府後期高齢者歯科健康診査の受診者94,422名を対象に行われた調査を元に、平均観察期間2.2年分のデータを分析し研究を行いました。
今までは歯を失う原因として、虫歯や歯周病、喫煙などが挙げられており、歯を失うことで咀嚼機能の低下から栄養状態の低下、発語や外見を含めるコミュニケーションまで大きく影響を与え、生活の質まで大きく影響を与えてきました。
そして特に奥歯を失うことで、噛み合う歯の力が低下し残っている歯の負荷が増え、結果歯を失うことを加速させてしまっていました。
しかし、どの歯を失うことでどのように影響が出るかは調査されていませんでした。
今回の調査では、部位ごとに見て奥歯の噛み合う力の低下が歯を失うリスクを高め、そしてそれが前歯と奥歯でどのように影響していくのかを明らかにしていくという研究が行われていました。

2.歯を失うリスクは?

研究の中で歯を失うリスクが最も高い咬み合わせの状態は、奥歯の咬み合わせが全く無い方で歯を失う確率は46.5%でした。
次に多かったのは、片方の奥歯一本だけ噛んでいる方で45.7%でした。
逆にしっかりと噛み合うべき全ての歯が噛み合っている方の歯を失う確率は12.7%とかなり数値に大きく差が開く状態でした。

3.部位ごとに歯を失うリスクは?

上記で上げた失う確率は全ての歯を対象にしており、部位ごとに見ていくと、奥歯の咬み合わせが全く無い方は前歯を失う確率は37.7%、奥歯を失う確率は24.3%。
次に多かった片方の奥歯一本だけ噛んでいる方ですと、前歯を失う確率は25.5%、奥歯を失う確率は36.2%でした。
逆に噛み合うべき全ての歯が噛み合っている方の前歯を失う確率は2.7%、奥歯を失う確率は10.6%でした。
ここでも大きく差が開く数値が出てきました。

4.研究の中で挙げられた危険因子は?

今回の研究の中で歯を失う事との関連性を調べると、下記の要因が歯を失う危険因子であることが解りました。
・男性
・歯周ポケットが深い
・プラーク(歯垢)蓄積量が多い
・現在喫煙者
・肥満体型
・毎年の歯科検診を受診していない
・高齢

5.まとめ

このように噛み合わせ一つで歯を失う確率は大きく変わってしまうことが解りました。
歯科医院で定期検診を行っていくうえで歯を失ってしまう事を予防する事だけではなく、正しい噛み合わせを作っていくことが歯を守っていく根拠の一つになってきました。
三浦歯科医院では虫歯や歯周病の治療だけではなく、定期検診や噛み合わせの治療など多方面からアプローチを掛けています。
虫歯がある方だけではなく、歯に問題がない方も一度お口の状態を確認するために三浦歯科医院へお越しください。
スタッフ一同笑顔で皆様をお待ちしております。

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